パードレ誕生の石窯、カーサシリーズは今年の5月からまずモニターさまへの販売を始めたところですが、それまでには2年半もの時間がかかりました。最初に考えたのは形と大きさ。ドーム型が良いか、かまぼこ型が良いか? 窯の高さは? 窯口の大きさは? 煙突の長さ、位置? 「おそらく こうしたほうが良いだろう」という憶測では決めませんでした。すべて実験しました。やってみないと心配だったからです。
コンパクトサイズの試作 カーサ70サイズ試作3台 カーサ90サイズ試作2台
セラミックスの本体ブ部分の4か所の温度を計測しながら燃焼実験を繰り返しました。
微妙に形を変えた石窯に火を入れ 良く燃えるか? 温度が上がるか? 温度計測しました。
(熱電対温度計でリアルタイム観測し分析しました)
さらに、煙突は必要なのか、長さを3通りに換えて試験もしました。そして断熱材をの効果は期待できるか、保温効果を確かめるため温度を記録しました。
こうして3タイプのカーサシリーズの形が決まりました。
Casa60はできるだけ軽くし、移動ができることを目的にしました。大人2人で車に載せキャンプ場や郊外で使えれば良いな、と思いながら作りました。軽量化のためフードを省き煙突を炉に直接繋ぎました。そのため煙突にダンパーで備えることで温度調節、保温を行うようにしました。
Casa70は家族の週末、ホームパーティを頭に浮かべました。親父が薪を割り 火をおこし、爆ぜる音を聞きながらビールを呑む。子供はお母さんを手伝ってピッツァの盛り付けながらおなかを減らします。 少ない薪の量で簡単に温度を上げることができる効率も望みました。このサイズにない軽量化でキャスターを付ければガーデンデッキでの移動も可能にしました。
Casa90は2~3枚のピッツァを同時に焼けるサイズで仲間たちがワイワイと集う場での「頼れる助っ人」をイメージしました。クラインカルデンで収穫を祝って、年末餅つき大会での脇役、子ども会の恒例行事。ちょっとした広場にも存在感のあるサイズです。
(注)写真はセラミック形状を表すもので石窯の完成したものではありません。